近所の人から常に見られているような気がする、外出のたび出くわす、家の中を覗かれているといった場合は、あなたの行動を監視されている可能性が高いでしょう。
監視されている状態が続くと、ストレスによってノイローゼになるケースもあるため、早めの対策が必要です。
この記事では、監視と認識されるのはどのようなケースか確認し、監視する人の心理、監視されている場合の対策、相談する機関について解説します。
近所から監視されている可能性が高いケース
近所から監視されていると感じても、「自分の勘違いではないか?」と悩んでしまったり、「気のせいでは?」と周囲に取り合ってもらえなかったりすることもあります。
以下は、探偵事務所や警察相談窓口に寄せられる代表的な例です。
- 常に視線を感じる
- 外出のたびにばったり会う
- 買い物の中身をチェックされている
- 家を覗かれる
- ゴミの中身をチェックされている
このような特定の行動が繰り返される場合、近所から監視されている可能性が高いと判断できます。理由は、偶然では説明できない頻度と一貫性が確認できるからです。実際の相談現場でも、複数の兆候が同時に発生するケースほど、意図的な見張りである確率が上がります。
常に視線を感じる

常に近所の誰かの視線を感じるのは精神的に大きな負担です。次の行動がみられたら、こちらの行動パターンを把握しようとしているのかもしれません。
- 家の周りをうろついている
- 自宅の窓越しに誰かの視線を感じる
- 家を出るとこちらを見ている
- 防犯カメラがこちらを向けて設置されている
自宅の窓や玄関に向けて、誰かの視線を感じ続ける場合は注意が必要です。特定の住民がカーテン越しにこちらを見続けたり、玄関を出るたびに同じ方向から視線が飛んできたりする場合、偶然とは考えにくくなります。
外出のたびにばったり会う
外出のたびに同じ人物と鉢合わせる状態が続く場合も、監視の可能性があります。買い物、通勤、ゴミ出しなど、行動のたびに姿を現す場合、相手が生活リズムを把握して待ち構えている可能性があります。単なる近所付き合いとは異なり、出現のタイミングに一貫性が見られる点が判断材料になります。
買い物の中身をチェックされている
買い物先で近隣住民に会った場合、あいさつと世間話をするだけなら問題ありません。しかし、次のような行動を取られた場合は警戒が必要です。
- 何を買っているのか根掘り葉掘り聞いてくる
- 買い物かご、または購入済みの買い物袋の中を覗き込む
- いくら買ったのか聞いてくる
このような行動は好奇心の範囲を超え、生活情報を意図的に収集している状態といえます。こうした情報は、行動の推測や私生活の干渉に使われるおそれがあり、精神的な負担が大きくなります。
家を覗かれる
窓やドアの隙間から室内を覗かれる行為は、明確な問題行動です。外にいた人と窓の隙間から偶然目が合った、という場合もありますが、特定の人物と頻繁に起きるようなら、監視をしている可能性があるでしょう。
自宅は最も守られるべき私的空間であり、そこを意図的にのぞく行為は強い不安と恐怖を生みます。放置していると、大きなトラブルの火種になるでしょう。
ゴミの中身をチェックされている
ゴミ袋を開けて中身を調べる行為も、実際に多く報告されています。レシートや郵便物があれば、生活状況や個人情報が読み取られてしまいます。こうした行為はプライバシーの侵害にあたり、放置すると嫌がらせやつきまといに発展する危険があります。
監視する人の心理
気になるのが、監視する人の心理です。常識で考えたら、近隣の住人の行動に対して過度に執着するのは異常な事態でしょう。
結論として、近所を監視する人の行動は、性格ではなく心理の偏りから生じます。不安、孤独、支配欲が重なり、他人を観察することで心の安定を保とうとします。自分の人生に満足できていない人ほど、身近な他人を管理対象にしやすくなります。
以下で詳しくみていきましょう。
強い不安と被害意識

監視する人が精神に病を抱えており、次のような被害妄想を抱いている可能性があります。
- 自分は悪口を言われている
- 自分は見張られている
- 自分は近所の人から危害を加えられるかもしれない
常に「(他人に)何かされるかもしれない」という不安を抱えており、相手の行動を逐一確認することで、その不安を抑えようとします。視線を向け続けたり、外出の時間を記憶したりするのは、安心材料を集める行為に近いといえます。
恨みを抱いている
近所の住人が、あなたに対して何らかの恨みを抱いている可能性も捨てきれません。ゴミ出し、騒音、駐車トラブルなどで揉めた相手が恨みを募らせているケースです。嫌がらせとして監視したり、弱みを握るために見張っているのかもしれません。
復讐が目的であるため、エスカレートすると危険です。自分だけで対処するのではなく、後述する機関への相談を検討してみましょう。

他人を管理したい欲求
監視を続ける人は、他人を自分の影響下に置くことで満足します。誰がいつ出入りし、何をしているかを把握すると、自分が上の立場にいる感覚を得られます。この感覚は一時的な安心につながりますが、相手の自由を奪う危険な状態でもあります。支配欲が強まるほど、行動はエスカレートしやすくなります。
暇をもてあましている
監視行為の多くは「時間の余り」が原因になります。日中にやることがなく、刺激が不足している人ほど、他人の生活を観察して暇を埋めようとします。近所の出入りや買い物の内容は、動きが多く変化があるため、格好の観察対象になります。
自分の人生に張り合いがない人ほど、他人の生活をのぞくことで疑似的な充実感を得ようとします。これは悪意というより、退屈が生んだ依存行動に近い状態です。
ただし、高齢の人同士の監視は、悪いことばかりではなく、独居老人に何か起きた場合には、いち早く発見できたり、助け合えたりすることもあります。
詮索好きな性格
詮索好きな人は、他人の私生活を知ること自体に強い興味を持ちます。近所の住人の一挙手一投足を把握しようとしてきます。誰と住んでいるか、何を買っているか、仕事は何かといった情報を集めることが、娯楽や会話のネタになっています。そのため、ゴミや荷物、外出時間まで細かく見ようとします。本人は好奇心のつもりでも、受け取る側にとっては明確なプライバシー侵害になります。
また、他人の私生活を把握することで、自分が優位に立とうとすることもあるでしょう。なんでも知っている、ということで、近所の情報通としての立ち位置を確保している場合もあります。
無神経で境界意識が低い
監視をする人の中には、他人との距離感が極端に近い人もいます。買い物カゴの中身を覗いたり、部屋の広さを知りたがったりするのがこのタイプです。
どこまでが私的領域かという感覚が弱いため、覗いたり質問したりしても問題がないと思い込んでいます。相手が不快に感じていても、それに気づかないか、気にしません。この無神経さが、監視行為を止められない大きな理由になります。悪意がなくても、結果として深刻な被害を生みます。
孤独と承認欲求の裏返し
孤独感が強い人ほど、他人の生活に過剰な関心を示します。誰にも必要とされていないという不安を、監視という形で埋めようとするからです。相手に存在を意識されることで、「自分はここにいる」と感じられます。そのため、無視されるほど執着が強まる傾向があります。
監視によるストレスでノイローゼもありうる

近所からの監視が続くと、心は確実に消耗し、ノイローゼに近い状態へ進むおそれがあります。理由は、常に見られているという感覚が、脳を休ませないからです。
監視下では、外出や帰宅のたびに緊張が生まれます。視線や物音に反応し続けることで自律神経が乱れ、不眠や動悸が起きやすくなります。睡眠が削られると、感情の制御が難しくなり、些細な刺激でも強い不安を感じます。
さらに、自宅が安心できない場所になると、人は強い無力感を覚えます。逃げ場がないと感じる状態が続くと、抑うつや過度な警戒心が重なり、心の回復力が低下します。厚生労働省も、継続的な心理的ストレスが心の不調を引き起こすと示しています。(※1)
違和感を感じたら放置せず、記録と相談を早めに行うことが重要です。抑うつ症状などが表れている場合は、心療内科の受診も検討してみましょう。
気持ち悪い監視をされている場合に自分でできる対策
近所からの監視に対しては、感情的に対抗するよりも、証拠を残しながら距離を保つ行動が最も有効です。相手に反応し過ぎると、監視が強化される場合があります。冷静で事務的な対応を続けることが、被害を抑える近道です。
防犯カメラの設置

証拠がないまま「監視されている」と主張しても、相手に言い逃れをされたり、周囲から被害妄想と片づけられたりする可能性があります。そこで、防犯カメラを設置して、隣人の監視行為が現実であることを記録しましょう。
防犯カメラは、監視行為を可視化する最も確実な方法です。設置することで、のぞきや張り付きといった行動が記録されます。また、証拠が残ると、相手は行動を控える傾向があります。後に警察や管理会社へ相談する際にも、有力な資料になります。
防犯カメラの設置は専門店や設置業者、警備会社、電気店などに依頼できます。また、防犯カメラは自分で購入する他に、レンタルをする方法もあります。まずはレンタルして様子を見るのもよいでしょう。
監視被害の記録
日時、場所、相手の行動をメモに残しておきましょう。写真や動画があれば、より効果的です。記録は感情ではなく事実を示すため、警察や専門家に相談する際に説明がしやすくなります。また、法的手段に出る際に有効です。
監視が原因で精神疾患に罹患した場合は、通院記録・診断書も残しておきましょう。慰謝料請求ができるかもしれません。
適度なあいさつだけの関係をキープする
無視や対立は、相手の執着を強めることがあります。また、過剰に好意を持たれるようなやり取りも危険です。軽いあいさつだけにとどめ、私的な会話は避けてください。関係を切らずに距離を取ることで、標的になりにくくなります。
行動パターンを変える
外出時間やゴミ出しのタイミングを少しずつ変えることで、監視の精度が下がります。相手が予測できなくなると、関心が薄れる場合があります。大きく変える必要はなく、少しの変化で十分です。買い物をするスーパーをランダムに変えてみるのも効果的です。
いつも忙しそうにしてとりつくしまもなく振る舞う
立ち話や質問に対応しない雰囲気を出すことも有効です。電話中や急いでいる様子を見せることで、関わる余地を与えません。相手は接触できない対象に興味を失いやすくなります。
この方法を実行する際は、わざとらしい振る舞いにならないよう注意しましょう。
話を聞かない・質問に答えない
監視相手と会話しなければならない場合には、相手の話を長々と聞いたりせず、自分も質問に答えないようにしましょう。情報を与えるほど、相手は監視を強めます。曖昧に流し、話題を切る姿勢を一貫させることで、干渉されにくくなります。
執着されて監視が止まない場合に相談する場所
近所からの監視が長引き、日常生活に支障が出る場合は、早めに専門機関へ相談して客観的な支援を受けることが重要です。感情だけでは解決しづらいため、第三者の視点や法的な裏付けが必要になります。以下で、代表的な相談先と活用ポイントを解説します。
管理会社・大家・自治会
まず検討したいのが、管理会社や大家、自治会です。賃貸住宅であれば、管理会社や大家に相談しましょう。多くの場合、建物内のルール違反や迷惑行為として対応してくれます。集合住宅では、住民同士のトラブルを仲介してくれることもあります。自治会は地域のネットワークがあり、総会や役員を通して注意喚起や環境改善につなげられるケースもあります。
相談時には事実として起きている状況を整理し、日時や場所、行動内容を具体的に示してください。客観的な情報提供が相手への注意や改善につながりやすくなります。
警察相談窓口(#9110)

監視行為がエスカレートし、つきまといや侵入、のぞきなどの違法行為が疑われる場合は、警察相談窓口(#9110)への連絡が有効です。#9110は緊急性の低い相談専用番号で、地域の警察署につながります。
相談員は状況を聞いた上で、被害届や相談予約の案内、必要に応じて捜査部門への引き継ぎをしてくれます。実際の被害が確認できる証拠(写真や日時メモ)があれば、相談がスムーズになります。
相手の行為が犯罪に該当する可能性がある場合は、躊躇なく相談してください。警察に相談することで、何かあった際に駆けつけてもらえたり、警告してもらえることがあります。また、被害状況によっては巡回パトロールをお願いできるかもしれません。
警察への相談で注意すべき点は、警察沙汰にしたことで相手がより執着し、迷惑行為がエスカレートするケースもあることです。現在の被害状況と考えられる危険、これからの近所づきあいについて熟慮したうえで、警察に相談するかどうかを決定しましょう。
市区町村の無料法律相談
多くの市区町村では、弁護士による無料法律相談を実施しています。近所トラブルやプライバシー侵害について法的な助言が欲しいときに役立ちます。具体的には、どの行為が違法となるか、どのような手続きを取るべきか、今後の対処方針などを専門家の視点でアドバイスしてくれます。
予約制の場合が多いため、市役所や区役所の相談窓口で日程を確認し、事前に状況資料をまとめた上で持参しましょう。
弁護士
状況が深刻化し、相手への警告書の送付や警察に相談しても改善が見られない場合、または慰謝料請求や損害賠償を考えている場合は、弁護士への相談が有効です。弁護士は法的手続きの代理や内容証明の作成、場合によっては民事訴訟への対応もできます。
弁護士に相談する前に、被害の記録を整理し、証拠となる写真やメモを用意しておきましょう。弁護士はこれらを基に法的な立場や次のステップを具体的に示してくれます。
弁護士に依頼する場合の費用相場は、30〜100万円程度と高額です。無料相談の段階で、費用についてしっかり確認しておきましょう。高額な費用が出せない場合は、「法テラス」に相談するのもおすすめです。法テラスとは、国によって設立された法的トラブル解決のための総合案内所です。無料相談や、費用立替制度を利用できます。
探偵・興信所
監視行為の証拠を確実に集めたい場合は、探偵や調査会社への依頼も選択肢のひとつです。探偵は監視行為を客観的な映像・写真として記録し、後の法的対応に有力な資料を提供できます。
調査費用は調査日数や調査員の人数によって異なるため、無料相談の際には見積もりや守秘義務について確認し、費用対効果を考えて判断しましょう。
どうしても改善しない場合は引っ越しも視野に入れる

近所からの監視が続き、相談しても改善しない場合は、引っ越しを現実的に検討する必要があります。自宅が安心できない状態では、心身の回復が進まないからです。
子供がいる家庭にとっては、学区の問題や金銭的な問題などで、できることなら避けたい方法かもしれません。しかし、心身の健康を守るため、または大きなトラブルに発展することを避けるためには、監視から物理的な距離をとることも有効な解決策です。
引っ越しは逃げではなく、自分を守るための戦略です。防犯体制の整った物件を選ぶことで、同じ被害の再発も防げます。
ただし、衝動的な転居は避けてください。新居の立地や管理体制、防犯環境を確認し、同じ問題が起きにくい物件を選ぶことが重要です。オートロックや防犯カメラの有無、住民構成も確認しておくと再発防止につながります。
監視被害でやってはいけないNG行動
監視被害では、恐怖や怒りから誤った対応を取ると、状況が悪化しやすくなります。相手の行動を止めたい一心で動いた結果、逆に執着を強めてしまうケースも少なくありません。
以下は、実際にトラブルが拡大しやすい代表的なNG行動です。
直接抗議する
相手に直接抗議をすると、逆効果になる場合があります。話がこじれて、逆恨みされる可能性が高いでしょう。
監視をする人は、反応を得ることで存在を認識されたと感じ、行動をエスカレートさせやすくなります。また、口論に発展すると、どちらが加害者か分からなくなる危険もあります。安全面を考えても、直接対峙は避けるべきです。
特に、精神疾患による被害妄想が原因で監視行為に及んでいる相手に対しては注意が必要です。抗議をしたことで、加害行動を引き起こしてしまう可能性があるからです。
相手に働きかける場合は、警察や弁護士など、必ず第三者に間に入ってもらいましょう。
仕返しや挑発をする

無視できない怒りから、にらみ返す、言い返す、同じことをやり返す行為は非常に危険です。相手は「敵意を向けられた」と受け取り、被害妄想や攻撃性を強める可能性があります。感情的な行動は、被害を長期化させる原因になります。
どんなに相手の監視が気持ち悪く、腹立たしかったとしても、仕返しをしてしまえば、こちらにも非があることになってしまいます。
無視し続けて我慢する
完全に無視して耐え続けるのも適切とは言えません。我慢を重ねることで、精神的な負担が限界に達する場合があります。また、周囲に相談しないまま時間が経つと、被害の証明が難しくなることもあります。無視ではなく、記録と相談が重要です。
SNSに書き込む
監視被害をSNSで発信すると、思わぬ二次被害が起きることがあります。相手に投稿を見られる可能性もあり、逆上や報復につながるおそれがあります。内容によっては、名誉毀損などの法的トラブルに発展するリスクもあります。(※2)
監視被害の有無は探偵に調査を依頼できる
近所の人からの監視は、心身に悪影響を及ぼすこともあります。また、エスカレートすれば、命の危険も考えられるでしょう。「監視されているかもしれない」と感じたら、早い段階で、探偵に調査を依頼し、被害の有無を確認し、証拠収集を始めましょう。
アイヴィ・サービスは、高い調査技術で証拠を掴み、問題解決をお手伝いします。依頼者の不安に寄り添うフォロー体制が整っているため、初めての方でも安心してご相談いただけます。
(※1)厚生労働省「メンタルヘルスとは」
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/mental_health_day/2023/amh.html
(※2)e-Gov法令検索「刑法」第二百三十条(名誉毀損)
https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045#Mp-Pa_2-Ch_34-At_230




