「探偵に浮気調査を依頼したい」と考えたとき、調査費用がどれくらいかかるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。とは言え、気軽に相談できる内容ではないため、一人で悩んでいると、不安になってしまいますよね。
この記事では、浮気調査を探偵事務所に依頼した方の体験談のほか、調査費用をなるべく安く抑えるための方法や、かかった費用を当事者に請求するためのポイントを詳しく解説しています。
探偵事務所に浮気調査を依頼したい方、金銭面で探偵の浮気調査に踏み出せない方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
探偵事務所の浮気調査の費用相場
探偵事務所の浮気調査にかかる一般的な相場は、調査員2名の場合1時間あたり15,000~20,000円前後と言われています。
(参照:一般社団法人 東京都調査業協会HP┃探偵興信所の調査料金水準に関するアンケート結果より https://www.tochoukyou.jp/chousa02.html )
しかし、探偵の浮気調査にかかる費用は一律に定められる基準がありません。
探偵事務所や料金プラン、依頼する内容などによって大きく異なるのが現状です。
また、浮気調査を依頼する目的や状況によっても、最適な料金プランは異なります。
探偵事務所の料金プランや費用の内訳について、以下で詳しく解説します。
浮気調査の料金プラン
探偵事務所の料金プランは、以下のように3つのパターンを採用している場合が多いです。
- 時間制
- パック料金制
- 成果報酬制
それぞれの料金プランがどのようなものなのかを把握した上、浮気調査を依頼しましょう。
時間制
時間制は、調査員の人数と稼働時間の掛け合わせで料金が変わります。
具体的には、以下のようなプランが存在します。
- 調査員1名×6時間=50,000円
- 調査員2名×6時間=90,000円
短時間で成果が出た場合はコストを抑えられるため、パートナーの浮気しそうなタイミングや場所などがわかっている場合におすすめです。
ただし、浮気現場の決定的な証拠を抑えるには、短時間かつ1名の調査ではどれほどの敏腕探偵事務所でも難しいとされています。
パック料金制
パック料金制では、まとまった時間で調査を依頼します。
また、10時間で200,000円、20時間で400,000円など一律で設定されています。
調査費用のほかに人件費や車両費などの諸経費も含まれているため、1時間あたりの料金が安くなるメリットがありますよ。
しかし、調査が短時間で完了しても、余った時間分の返金はできない場合があります。かえって割高となってしまう可能性を念頭に置いておきましょう。
調査に必要な時間の見当がつかない場合や、初回の依頼時におすすめのプランですよ。
成果報酬制
成果報酬制は、その名の通り調査が成功した場合に報酬を支払うプランです。
大手探偵事務所の場合は実績があり調査に自信があります。そのため、成果報酬制をおすすめしているケースもあります。
しかし、着手金や基本料がかかります。
成果が出なかったからと言って、支払いが0円にはならないので注意しましょう。
また、調査に成功した場合は時間制やパック料金制に20~30%ほど上乗せした料金が相場になります。この場合の支払総額は高くなる傾向にあるのを知っておきましょう。
「お金を支払ったのに調査が失敗するリスクを負いたくない」という方や、「パートナーの浮気がほぼ確実で決定的な証拠を抑えたい」という方に向いています。
ただし、何をもって「調査成功」なのかや、報酬が発生する条件は探偵事務所によって異なります。トラブルを防ぐために、規約をしっかりと確認しておきましょう。
浮気調査の費用が高い理由
「浮気調査の相場はわかったけど、どうしてこんなに高額なの?」と疑問を持つ方もいるでしょう。
浮気調査にはさまざまなコストがかかっているため、1時間あたりの料金が高額となっています。調査費用の主な内訳は、以下の通りです。
- 着手金、成功報酬金
- 人件費(時給、日給、出張手当)
- 交通費(車両費、燃料費、高速料金)
- 機材費、印刷費
- 店舗利用料金
- 広告宣伝費
- 手数料(調査報告書など)
看板を大きく出しているような大手事務所の場合は広告宣伝費の割合が高く、その分調査費用も高くなるため注意しましょう。反対に、個人事務所など宣伝が少ない探偵事務所であれば、費用を抑えられる可能性があります。
探偵事務所の浮気調査に実際いくらかかった?体験談を紹介!
相場や料金プランの体系がつかめても、実際のケースも見ながら判断したいですよね。浮気調査を依頼した際の状況や、調査にかかった日数も含めて、体験談を紹介します。
Aさん:20時間パック/380,000円
依頼目的 | 離婚・慰謝料を請求 |
事前情報 | 浮気相手、浮気しそうな日程 |
料金 | 20時間パック/380,000円 |
備考 | 過去に浮気が何度かあり、再構築も試みたが難しかったため離婚と慰謝料を請求するために依頼。浮気相手と毎週のように会っていたため、1回4時間×5回の調査で複数回ホテルに出入りしている写真を抑え、元夫・浮気相手ともに慰謝料請求することに成功。 |
Bさん:1日パック/150,000円+出張費100,000円
依頼目的 | 浮気の事実確認、再構築 |
事前情報 | 浮気しそうな日程 |
料金 | 1日パック(12時間)/150,000円+出張費100,000円 |
備考 | 男友達との温泉旅行と言っていたが、どうも言動が怪しくLINEを盗み見たところ、特定の女性と頻繁に連絡を取っていた。別れる気はないが浮気をやめさせるため依頼。調査員2名を派遣し、旅館で過ごしている2人の写真を入手。 |
Cさん:成果報酬制/1,000,000円
依頼目的 | 離婚・慰謝料請求 |
事前情報 | 浮気相手 |
料金 | 成果報酬制/着手金150,000円+成功報酬金850,000円 |
備考 | パートナーのPCやスマホから浮気相手は特定できたが、不定期で会っているため時間制での張り込みやパック料金では難しいと判断し、成果報酬制で依頼。結果、1回5時間×6日=30時間かけて数回にわたる浮気の証拠写真を入手。 |
事前情報が多く浮気しそうな日程がわかっている場合や、旅行など確実な予定が決まっている場合は1日パックの浮気調査でも証拠を抑えられます。しかし、不確定な要素が多い場合は、時間制のパックを利用して数日に分けた調査を依頼するのがよいでしょう。
浮気調査の費用を安く抑えるには?
浮気調査の実例から見ても、依頼する目的やパートナーの浮気の状況などさまざまな要因で調査費用は変わります。
しかし、できるだけ調査費用を安く抑えたいと考えますよね。探偵事務所に浮気調査を依頼する前に、工夫次第で調査費用を抑えられます。
浮気調査の費用を少しでも安くするために大切なのは、以下の3つです。
- 複数の事務所の見積もりをとる
- できる範囲内は自分で調査する
- 依頼する日を決める
それぞれ詳しく解説します。
複数の探偵事務所の見積もりをとる
相場を調べた上で探偵事務所に相談をしても、悪徳業者である可能性もあります。対応の親切さや、料金が明瞭であるかなども確認した上、即決はせずに複数の探偵事務所で見積もりをとりましょう。
諸経費や追加費用の有無は、探偵事務所によって差があります。依頼目的や自分の状況と照らし合わせて、料金プランが適切となるよう吟味しましょう。
できる範囲内は自分で調査する
事前情報が多くなるほど、調査方法や日時などを決めやすくなります。
カードの利用明細をチェックしたり、スーツのポケットや財布からレシートを探ったりするだけでも動向がわかる場合があります。
「同僚と飲みにいく」と言っていたのに、オシャレなレストランやBARに行っていたら、あらゆる証拠と合わせて浮気した日の特定につながる可能性もあるでしょう。
調査する日や場所を絞り込む
LINEやメールのやりとりを調べたり、日々の帰宅時間をチェックしておき、浮気しそうな日をあらかじめ予想しておくのも大切です。時間制やパック料金制で依頼すれば、調査費用を抑えられます。
また、調査場所も把握しておけると安心ですよ。調査当日に浮気相手と会う場所がわかっていれば、張り込み場所を想定できるだけでなく、付近の事務所から調査員を派遣して調査にかかる交通費を節約できるためです。
1日のみの浮気調査の依頼費用はいくら?
浮気調査には、多くの費用と時間がかかります。
一度に数十万円単位の大金を出せない方や、浮気の事実だけを知りたい方におすすめなのが、1日だけの調査です。
スポット依頼の調査であれば、20,000~30,000円前後から依頼できる探偵事務所がほとんどです。
時間制で依頼する場合、調査費用とは別に諸経費やオプション料金などの追加費用がかかってしまう探偵事務所もあるため、細かく確認しましょう。
1日のみの浮気調査で結果を出せるケースとは?
離婚や慰謝料請求まで考えている場合は、複数回の浮気の証拠がないと法廷で浮気を認められません。
そのため、単発の浮気調査では十分な証拠が得られません。
しかし、浮気の事実を認めさせて再構築を図りたい場合や、いつか離婚する時の理由の1つとして証拠を持っておきたい場合は、1日の調査でも結果が得られる可能性もあります。
それ以外の場合はいくら浮気相手と会う日時がわかっていたとしても、その場で得た証拠が有力なものではないと意味がありません。
そして、念頭に置いておかなければいけないのは、「プロの探偵でも100%成功するとは限らない」という事実です。1日のみの浮気調査で必ず結果が出ると期待しすぎないようにしましょう。
1日のみの浮気調査はお試しにもおすすめ
浮気相手の素性やパートナーの素行を事前に調査したい場合や、探偵事務所の実力を確かめる目的で1日のみの浮気調査を依頼するのもおすすめです。
本格的な浮気調査は通常であれば数か月を要します。そして、金額もそれ相応にかかってしまうため、踏ん切りがつかない方もいます。
まずは1日の浮気調査を探偵事務所に依頼し、調査結果がどのようなものなのか確認してから、本格的に依頼を考えるのもよいでしょう。
浮気調査にかかった費用を当事者に請求できる?
探偵事務所に浮気調査を依頼するとなれば、数十万円単位での大きな出費となってしまいます。浮気調査にかかった費用をパートナーや浮気相手に請求できるかは、ケースバイケースです。場合によっては離婚が成立しても調査費用を請求できない場合もあるため、事前に条件を知っておきましょう。
- 調査費用を請求できるケースとは
- 調査費用は全額請求できるのか
- 弁護士費用・裁判費用は請求できるのか
について、以下で詳しく解説します。
当事者に調査費用を請求できるケースとは
当事者に調査費用を請求するためには、前提として裁判の争点が「浮気の有無」にあったかどうかがポイントです。
こちらから離婚を申し立てる際の理由を「パートナーの不貞行為」とした場合、調査を依頼した理由は「浮気の有無を確認するため」となります。調査によって浮気があったと判明すれば、調査費用を請求できるでしょう。
しかし、裁判の争点が「浮気の有無」でない場合は、浮気調査の費用を請求できない可能性があります。たとえば、「育児に参加しない」や「婚姻関係の破綻」が裁判の争点である場合です。
もしくは、浮気をパートナーがすでに認めている場合は、「浮気の有無」を証明するためにわざわざ調査を頼む必要はないと判断されてしまいます。
浮気調査費用の全額請求はできない
探偵による浮気調査の必要性が認められても、全額請求できるケースは残念ながら少ないです。損害賠償請求は、あくまでも「常識の範囲内」で認められます。
明確には定められていませんが、実際に請求できる金額は調査費用の1~2割程度です。ただし、調査費用が200,000~300,000円程度の場合は、「不当に高い金額ではない」とされ、全額請求できた判例もあります。
状況や金額にもよるため、「全額請求できる」と思い込み、高額な料金で調査を依頼するのは危険です。
示談で浮気調査費用の請求は可能!
浮気をする多くの男女は出来心がきっかけであり、不貞行為がなかったと言い張るために弁護士を立てたり時間をかけたりするのは面倒だと考えるでしょう。そのため、裁判を起こすのは最終手段として、示談を先に持ちかけると応じてくれる可能性が高いです。
離婚をせずともパートナーと浮気相手双方に慰謝料を請求できる上、浮気調査費用を上乗せして請求しても双方の合意があれば問題ありません。あくまでも、慰謝料の相場は一般的なものであり、当事者同士が納得していれば50万円でも1000万円でも成立します。
ただし、相手に支払い能力がなかったり、減額のため弁護士を立てられたりする可能性もあるため注意しましょう。
弁護士費用・裁判費用はどうなる?
裁判をするとなれば、弁護士費用や裁判費用も発生します。浮気調査費用と同様に、どの程度戻ってくるのか気になりますよね。
一般的に、弁護士費用は判決で定められた慰謝料の1割~2割程度とされる場合が多く、全額が手元に戻ってくるのは難しいとされています。
裁判費用は、勝訴した場合に限り相手へ全額請求が可能です。一部勝訴や和解となった場合は、一部負担もしくは自己負担となってしまいます。
こんな探偵事務所には注意!
浮気調査の費用は決して安いものではありませんが、確実に浮気の証拠が手に入るという保証もありません。高額な費用を払って調査が失敗した場合でも、いくらでも言い逃れできてしまうのは事実です。
しかし、探偵事務所を選ぶ際に悪質な業者を見極められれば、成功率は上がります。以下のような探偵事務所へは依頼しないようにしましょう。
- 探偵業の届け出がない
- 依頼者に無理な協力を依頼する
- 誇大広告が目立つ
- 料金プランが不明瞭、または柔軟でない
それぞれ詳しく解説します。
探偵業の届け出がない
探偵業を営むためには、営業所ごとに各都道府県の管轄の公安委員会に届け出を出さなければなりません。
探偵業の届け出があれば、調査力、価格の適正さ、顧客満足度において公安委員会に認められている業者です。同時に、違法な調査を行わないという姿勢も示しています。
依頼者に無理な協力を依頼する
小型カメラや盗聴器、GPSを仕掛けさせたり、情報を掴むために執拗にパートナーのスマホを見るように依頼したりする業者は避けましょう。素人である依頼者に協力を求める行為は、浮気調査がパートナーにバレてしまうリスクが高いです。
どのような方法で調査するのか、契約前にはっきりと聞いておきましょう。
誇大広告が目立つ
「絶対成功します」「調査成功率100%」など、言い切った宣伝文句のある探偵事務所には気を付けましょう。長年の実績がある探偵事務所でも、100%の成功はありえません。
あまりにも低価格な料金設定であったとしても、追加費用や成功報酬が別で発生するなどのトラブルが懸念されます。
料金プランが不明瞭、または柔軟でない
優良な探偵事務所は、依頼者の予算や状況、依頼目的に応じてさまざまな料金プランを提案します。調査にかかりそうな期間や料金をはっきりとは提示できなくても、過去の例からある程度の料金や追加料金の有無などは説明できるはずです。
説明が不十分な探偵事務所は、候補から外しましょう。
まとめ
浮気調査の費用は、150,000~1,000,000円と業者や状況によって異なります。
裁判の争点が「浮気の有無」であれば調査費用の一部を請求でき、示談で全額請求も可能です。
高額な調査費用を無駄にしないためにも、探偵業の届け出がない、料金プランが不明瞭などの探偵事務所は選ばないよう気を付けましょう。