警察庁の発表によれば、警察に届け出が出された行方不明者の人数は2022年(令和4年)で8万4,910人でした。(※1)
行方不明者の数は2020年(令和2年)から2年連続で増加傾向にあります。
行方不明になってしまう人のなかには、どこに行ったのか手がかりすら掴めないといったように蒸発した人もいます。
蒸発は通常の失踪と異なり、手がかりが掴みづらいのが特徴です。
この記事では蒸発してしまう人の理由や前兆、捜索方法を解説します。
(※1)警察庁:令和4年における行方不明者の状況(P3)
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/fumei/R04yukuefumeisha.pdf
蒸発してしまう人の6つの理由
蒸発を選んでしまう人には次のような理由が考えられます。
- 人間関係の清算
- 仕事やプライベートのストレス
- 不倫による駆け落ち
- 金銭トラブル
- 精神的な疾患
- 犯罪に巻き込まれた
犯罪に巻き込まれている場合、蒸発してしまった人の身に危険が及びかねません。そのため、早めの捜索が望まれます。
人間関係の清算

人付き合いや人間関係のトラブルなどをきっかけに、人間関係を清算しようとする人がいます。
特に現代ではSNSですぐに他人とつながれる反面、人間関係に疲労感を覚える人も一定数います。
このように人間関係を清算するために、衝動的に蒸発してしまうケースが考えられるでしょう。
仕事やプライベートのストレス
仕事やプライベートでのストレスによっても蒸発してしまう人がいます。
ストレスを上手に解消できる人であれば、仕事やプライベートで納得できないことがあっても、対処できるでしょう。
しかし、ストレスを溜め込みがちな人は仕事やプライベートのミスやトラブルを原因に蒸発してしまう危険性があります。
不倫による駆け落ち
不倫による駆け落ちも蒸発のひとつです。配偶者と離婚したいけど決断できない、相手が納得してくれないなどの理由で駆け落ちとして蒸発してしまう人もいます。
不倫のような痴情のもつれが原因の蒸発は駆け落ちだけではありません。不倫相手や恋人とのトラブルが原因で蒸発してしまう人もいます。
金銭トラブル

蒸発の原因のひとつに金銭トラブルが挙げられます。例えば、多重債務によって借金の返済ができなくなったことで蒸発してしまうケースがあるでしょう。
また、違法な貸金業者である、いわゆる闇金から借金をしてしまったことで、蒸発することもあります。
精神的な疾患
何度も蒸発してしまう人の場合、次のような精神的な疾患を患っている可能性があります。
- 解離性遁走
- うつ病
- 統合失調症
また、精神的な疾患ではなく、認知症も蒸発の原因のひとつです。実際、精神的な疾患や認知症によって失踪してしまう人が多くいます。
警察庁の発表によれば、2022年(令和4年)に失踪者として警察に届け出があった人のうち、29.1%もの人が疾病が原因で失踪しています。
そのうち、認知症によって失踪した人は22.0%です。(※2)
(※2)警察庁:令和4年における行方不明者の状況(P5)
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/fumei/R04yukuefumeisha.pdf
犯罪に巻き込まれた
自発的な蒸発かと思っていても、何かしらの犯罪に巻き込まれて行方が分からなくなっている可能性があります。
例えばSNSを通じて何らかの犯罪に巻き込まれてしまい、行方が分からなくなってしまうかもしれません。
一方、犯罪に巻き込まれるだけでなく、加害者になってしまったことで蒸発するケースも考えられるでしょう。
蒸発してしまう人の前兆

さまざまな理由で蒸発してしまう人には、次のような前兆が現れる傾向があります。
- 一人で行動するようになる
- 遠くに行きたがる
- 身の回りを整理し始める
これらの前兆が見られる場合、蒸発のリスクが高まっている可能性があるので注意が必要です。
一人で行動するようになる
蒸発してしまう人は他人と距離を取ろうとするようになります。例えば人間関係を清算したいと思っている人は、他人と距離を置くようになるでしょう。
その結果、一人で行動することを好むようになります。
一人で行動するようになった人に対して、無理にコミュニケーションを取ろうとすると、逆効果になりかねません。
遠くに行きたがる
人間関係を清算しようという人は一人で行動するようになるだけでなく、遠くに行きたがるという傾向もあります。
周囲に「遠くに行きたい」「どこかに行きたい」といった漏らすようになると、蒸発の予兆かもしれないので注意しましょう。
身の回りを整理し始める
蒸発は突発的なものばかりではありません。計画的に蒸発する人もいます。
計画的な蒸発の場合、身の回りを整理し始めるという前兆が現れるでしょう。
いらないものを捨てる、他人に渡すといった行動を取り始めたら、身を軽くして誰にも知られない場所に行こうとしている可能性があります。
蒸発した人を捜索する3つの方法
蒸発した人を捜索する方法は次の3つです。
- 自分で捜索する
- 警察に相談する
- 探偵に捜索を依頼する
犯罪に巻き込まれているケースや精神的な疾患や認知症で行方が分からなくなっているケースでは、早めの捜索が必要です。
自分で捜索する

蒸発した人を自分で捜索する際はインターネットやSNSを活用しましょう。
例えば、インターネットであれば行方不明者を捜索する掲示板に情報を投稿することで、手がかりを掴めるかもしれません。
SNSも同様に、蒸発した人の情報を投稿することで、有益な情報を得られる可能性があります。
自分で捜索する際に注意すべきなのが、探している相手の個人情報です。
インターネットやSNSに無断で個人情報を掲載すると、プライバシー侵害として損害賠償を請求されかねません。
警察に相談する
蒸発した人を探す方法として警察に行方不明者届を提出する方法があります。
行方不明者届の提出できるのは、行方不明者の配偶者や親権を行う者、もしくは後見人などに限られています。
そのため、蒸発した人との関係性によっては行方不明者届を提出できないかもしれません。
また、行方不明者届を提出したとしても、警察が必ず捜索するわけではありません。
警察は一般的に事件性がない限り捜査を進めない傾向にあります。そのため、自発的な蒸発は捜索が進まない可能性があります。
探偵に捜索を依頼する

蒸発した人を捜索するなら、探偵への依頼も検討してみましょう。探偵であれば独自のスキルやルートを活用して蒸発した人を捜索してくれます。
探偵に蒸発した人を探してもらうことで、次のようなメリットにつながります。
- 事件性がなくても捜索可能
- 専門家を紹介してくれる
事件性がなくても捜索可能
探偵は蒸発に事件性がなくても捜索してくれます。警察の場合、先述のように事件性がないと捜索に消極的です。
しかし、探偵であれば、不倫の駆け落ちや人間関係の清算といった事件性がない蒸発であっても捜索を依頼可能です。
専門家を紹介してくれる
探偵のなかには捜索終了後に、弁護士をはじめとした専門家を紹介してくれることがあります。
例えば、多重債務や闇金からの借り入れが原因で蒸発してしまった人であれば、弁護士のサポートが役立つでしょう。
また、精神的なストレスから蒸発してしまった人であれば、カウンセラーを紹介してもらえる可能性もあります。
蒸発した人がいたらすぐに捜索を開始しよう
人間関係の清算や仕事、プライベートのストレス、金銭トラブルなどさまざまな理由で蒸発する人がいます。
蒸発する人には身辺整理をはじめとした前兆が現れます。前兆を見過ごしてしまい蒸発してしまったら、すぐに捜索を開始しましょう。
蒸発した人の捜索は個人でも可能ですが、探偵に依頼するのがおすすめです。探偵であれば事件性がなくても捜索を依頼可能です。
アイヴィ・サービスは多くの人探しをサポートしてきています。
捜索完了後には弁護士をはじめとした専門家を紹介するため、発見後のサポートも充実しています。
蒸発してしまった人の行方が知りたいという方はぜひご相談ください。