失踪したいと考える人の心理状況や実際に失踪した際の3つの対処法

失踪したいと考える人の心理状況や実際に失踪した際の3つの対処法
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日本では毎年数万人の人が失踪者として扱われています。失踪してしまうと連絡を取るのが難しく、そのまま音信不通になってしまうのが一般的です。そのため、失踪を踏みとどまってもらうことが大切です。

このように失踪したいと考える人はどのような心理状況なのでしょうか。この記事では失踪したいと考える人の心理状況や実際に失踪してしまった際の対処法を解説します。

目次

失踪したいと考える人の心理状況

失踪したいと考える人の心理状況

失踪したいと考えてしまう人の心理は「一人になりたい」「辛い状況から去りたい」という状況です。このような失踪したいと考える人の心理状況を知るうえで役に立つのが「マズローの5段階欲求」です。

「マズローの5段階欲求」とは、人の欲求はピラミッドのように階層的になっていると捉える考え方です。

「マズローの5段階欲求」では、低い階層の欲求が満たされることで、次の階層の欲求を満たそうとすると考えられています。

「マズローの5段階欲求」では下から2番目の階層に「安全の欲求」、その上に「社会的欲求」が位置しています。

2つの欲求は次のように考えられます。

  • 安全の欲求:身の危険を感じるような環境・状況から逃げ出したいという欲求
  • 社会的欲求:集団に所属したい、仲間を得たいという欲求

失踪したいと考えてしまう人は、「安全の欲求」「社会的欲求」が満たせていない心理状況であるといえるでしょう。例えば、失踪したいと考えているのが子どもであれば、家庭環境に身の危険を感じて逃げ出したいという欲求に駆られてしまいます。

一方、大人であっても職場で疎外感を覚えてしまうと、社会的欲求を満たせずに失踪を考えてしまうかもしれません。

実際に失踪した人の数や男女別推移

実際に失踪した人の数や男女別推移

失踪したいと考えていても、全員が失踪してしまうわけではありません。しかし、さまざまな事情が引き金となって、実際に失踪してしまう人もいます。

警察庁が発表した『令和4年における行方不明者の状況』によれば、平成29年から令和4年に失踪した人の数と男女別の推移は次のとおりです。(※1

平成30年令和元年令和2年令和3年令和4年
男性56,379人構成比:64.1%55,747人構成比: 64.1%48,994人構成比:63.6%50,289人構成比:63.5%54,259人構成比:63.9%
女性31,583人構成比:35.9%31,186人構成比:35.9%28,028人構成比: 36.4%28,929人構成比:36.5%30,651人構成比:36.1%
総数87,962人86,933人77,022人79,218人84,910人

平成30年から令和4年までの5年間をみると、失踪してしまった人は毎年8,000人ほどもいます。男女別の推移をみると、毎年男性が60%以上の割合を占めています。男性の方が失踪してしまう理由として考えられるのは、失踪後の生活が関係していると考えられるでしょう。

男性は失踪後もすぐに仕事を見つけやすく、新たな生活を始めやすい傾向にあります。そのため、男性の方が多く失踪してしまっていると考えられます。

(※1)警察庁:令和4年における行方不明者の状況(P3

https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/fumei/R04yukuefumeisha.pdf

失踪した人の年齢別の推移

警察庁の資料には失踪してしまった人の年齢別推移も掲載されています。結果は次のとおりです。(※2

年齢平成30年失踪者数(人)令和元年失踪者数(人)令和2年失踪者数(人)令和3年失踪者数(人)令和4年失踪者数(人)
9歳以下1,2161,2531,0551,0101,061
10歳代16,41815,57212,86013,57714,959
20歳代18,51817,85214,51615,71416,848
30歳代10,99610,5128,8799,62810,342
40歳代8,2397,9357,0666,8417,020
50歳代5,7616,0165,3145,3515,623
60歳代5,4885,1094,4424,1494,529
70歳代10,00010,51710,48710,24210,779
80歳以上11,32612,16712,40312,70613,749
合計87,96286,93377,02279,21884,910

年齢でみると毎年10歳代、20歳代の人の失踪が目立っています。30歳~60歳代になると失踪してしまう人の数は落ち着きます。再び増加に転じるのが70歳代からです。70歳代、80歳代になると認知症による徘徊や失踪が考えられるでしょう。

一方、10歳代以下の場合、誘拐をはじめとした事件の可能性があります。特に9歳以下の場合は犯罪に巻き込まれてしまっているかもしれません。

(※2)警察庁:令和4年における行方不明者の状況(P4)

https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/fumei/R04yukuefumeisha.pdf

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失踪する理由・原因

失踪したいと考えている人の心理状況は「一人になりたい」、「辛い状況から去りたい」などですが、具体的にはどのような理由や原因で失踪にいたってしまうのでしょうか。

警察庁のまとめによると、失踪してしまった人の主な原因は次のとおりです。(※3

失踪原因平成30年(人)令和元年(人)令和2年(人)令和3年(人)令和4年(人)
疾病関係(うち認知症)23347(16,927)23906(17,479)23592(17,565)23308(17,636)24719(18,709)
家庭関係14,86614,33512,89412,41512,899
事業・職業関係10,98010,2447,8218,8149,615
学業関係2,3452,1051,6881,7501,771
異性関係1,5691,4931,3071,2401,272
犯罪関係548502415420407
その他18,89817,63814,64915,47717,147
不詳15,40916,71014,65615,79417,080
総数87,96286,93377,02279,21884,910

疾病関係で失踪してしまう人が多くを占めています。また、家庭関係が原因で失踪してしまう人も一定数いるようです。ここでは失踪してしまう主な理由について、具体的に解説していきます。

(※3)警察庁:令和4年における行方不明者の状況(P5)

https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/fumei/R04yukuefumeisha.pdf

病気が原因の失踪

警察庁が発表した失踪原因の最多を占めているのが病気が原因の失踪です。病気による失踪者のうち、毎年約半数を認知症の人が占めています。

病気による失踪は認知症だけではありません。うつ病や精神疾患も失踪の原因となり得ます。うつ病や精神疾患で強い恐怖感や不安感にさいなまれた結果、失踪してしまうケースも考えられるでしょう。うつ病や精神疾患による失踪の場合、命にかかわる危険もあるため、早めの捜索が望まれます。

家庭関係が原因の失踪

家庭関係が原因の失踪

家庭関係が原因の失踪として考えられる具体的な原因は、パートナーからのDVやパートナーの家族との関係悪化などです。家庭関係が原因の失踪の場合、外部からは状況が分かりづらいため、深刻化しやすい傾向にあります。また、突発的な失踪ではなく、不満が積もった結果、失踪にいたってしまいます。

不満が積もった結果の失踪の場合、失踪者は綿密に計画を立てている可能性があります。そのため、捜索が難航する可能性が高いでしょう

事業・職業や学業関係が原因の失踪

事業・職業関係で失踪してしまう人もいます。例えば、事業で失敗して失踪してしまうケース、職場でのミスや孤立によって失踪してしまうケースが考えられます。

また、学生の場合、失踪してしまう原因として挙げられるのが学業関係です。学校での勉強についていけなくなる、進路について親と揉めてたなどの原因で失踪してしまいます。

恋人や友人とのトラブルが原因の失踪

恋人や友人とのトラブルが原因の失踪

恋人からのDVや浮気なども失踪の原因になり得ます。なかには、浮気相手や不倫相手と駆け落ちして、失踪してしまうケースもあります。

また、学生の場合、友人たちからのいじめやクラスでの孤立も失踪の原因となってしまうでしょう。

借金が原因の失踪

多重債務や違法な金融業者、いわゆる闇金からの借金が原因で失踪する人もいます。なかには、借金の踏み倒しを目的に失踪する人もいるでしょう。

このように借金を原因に失踪してしまった場合、失踪者が負っていた返済義務は保証人に移行してしまいます。そのため、借金が原因の失踪は人間関係に悪影響を与えかねません

失踪したい人への対応策

病気や家庭関係、借金などさまざまな理由で失踪してしまう人がいます。

しかし、失踪したいと考えている段階で、まだ実際に失踪してない人へは適切な対応策を講じることで、失踪を防止可能です。まず、失踪したい人に次のような兆候が出ていないかを確認しましょう。

  • 「消えたい」「一人になりたい」など失踪をほのめかすような言葉を吐く
  • 連絡の返事が遅くなった、誘いを断られるようになった
  • 不用品処分など身辺の整理を進めている

これらは失踪してしまう人にみられる兆候です。そのため、このような兆候が現れていたら失踪してしまうかもしれません。

失踪につながる兆候がみられた場合、話し相手になってあげるようにしましょう。実際に失踪してしまう人は、心が疲弊してしまっている状況です。

そのため、話し相手になってあげることで、相手に安心感を与えられます。安心感を得られれば、失踪を思いとどまってくれるかもしれません。

実際に失踪してしまった場合の対処法

さまざまな対策を講じても失踪してしまう人もいます。実際に失踪してしまった場合には次のような対処法を検討してみましょう。

  • 警察に相談する
  • 自分で探す
  • 探偵に依頼する

1. 警察に相談する

警察に相談する

失踪者の捜索は警察に相談可能です。従来は捜索願と呼ばれていた「行方不明者届」を警察に提出することで、捜索を進めてくれるかもしれません。

しかし、行方不明者届を提出できるのは次のような人に限られています。(※4

  • 行方不明者の親権を行う者又は後見人
  • 行方不明者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)その他の親族
  • 行方不明者を現に監護する者
  • 福祉事務所(社会福祉法(昭和26年法律第45号)に定める福祉に関する事務所をいう。)の職員その他の行方不明者の福祉に関する事務に従事する者
  • 上記の者のほか、行方不明者の同居者、雇主その他の当該行方不明者と社会生活において密接な関係を有する者

そのため、失踪してしまった人との関係性によっては、行方不明者届を提出できません。また、警察に行方不明者届を提出したからといって、確実に捜索が進むわけではありません。

一般的に警察が捜索するのは事件性の高い失踪です。駆け落ちや借金が原因の失踪などは捜索につながらない可能性があります。

(※4)大阪府警:Q3 行方不明者の届出は、誰でもできるのですか。

https://www.police.pref.osaka.lg.jp/sodan/faq/4/3/3325.html

2. 自分で探す

失踪者がどこにいるのかは、自分でも探すことが可能です。例えば、SNSやインターネット掲示板を活用して、ユーザーに情報提供してもらうことで失踪者がどこにいるのかを把握できる可能性があります。

また、失踪者が行きそうであろう場所を探してみるといった方法も挙げられます。しかし、自分で失踪者を探す場合、できることが限られてしまうため、見つけ出せない可能性も高いでしょう。

3. 探偵に依頼する

失踪してしまった人を探し出すには探偵に依頼するという方法もあります。探偵は人探しの専門家です。そのため、専門的なノウハウやスキルを用いて失踪者の居場所を突き止めてくれるでしょう。

例えば、探偵は独自のルートを活用して調査を進めるため、個人では手に入れられないような情報まで取得可能です。

失踪したいと考えている人の気持ちを考えて対処しよう

失踪したいと考えてしまう人は「一人になりたい」「辛い状況から去りたい」という心理状態になっています。

実際に失踪してしまった人の割合をみると、男性の方が多くなっています。男性は新しい仕事に就きやすく、失踪先でも生活を建て直しやすいため失踪する人が多いと考えられます。

実際に失踪してしまう原因として、病気や家庭関係、事業・職業、借金などが挙げられます。

失踪したいと考えている人は「消えたい」「一人になりたい」など失踪をほのめかすような言葉を吐く、不用品処分など身辺の整理を進めているなどの兆候がみられます。

このような兆候が現れている人の話しを聞くことで、相手の不安を解消できるでしょう。

実際に失踪してしまった場合は警察に相談する、自分で探す以外にも探偵に依頼するという方法があります。

探偵であれば専門的なスキルやノウハウを活用して、失踪者を特定してくれるでしょう。

アイヴィ・サービスはこれまで数多くの人探しをサポートしてきました。

相手の住所が分からなくなってしまった、連絡がつかないなど、行方不明の人を探したいと考えている方はぜひご相談ください。

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